A Case of Dyshidrotic Eczema Caused by Metals Contained in Orthodontic Appliances
Yoshihiro Matsudate, Yuta Kuroo, Hidenori Okazaki, Yasushi Sadamoto et autres
29 歳,男性。5 年以上前に歯科金属を充填し,1 年 8 カ月前から歯科矯正器具を装着している。7 カ月前から掌蹠に瘙痒を伴う皮疹が生じ,クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏の外用で改善しないため当科を受診した。土踏まずを除く足底全体に黄褐色の膜様鱗屑を付着する紅斑があり,一部で漿液性丘疹を伴っていた。手掌はびまん性に紅斑を認め,所々で漿液性丘疹,浅い亀裂を伴っていた。臨床的に異汗性湿疹と診断した。金属パッチテストでは,72 時間後の判定で,塩化亜鉛,塩化マンガン,塩化第二水銀,硫酸ニッケルが International Contact Dermatitis Research Group 基準で+であった。歯科矯正器具にはパッチテスト陽性金属(ニッケル,マンガン,亜鉛)を含有していたため除去したところ,1 カ月ほどで皮疹は軽快傾向を示し,以後再燃なく経過している。以上より,歯科矯正器具に含有する金属に対する全身型金属アレルギーとして異汗性湿疹を生じたと考えた。充填された歯科金属にもパッチテストで陽性であった亜鉛が含有されていたが,皮膚症状が改善したため現時点では除去を予定していない。異汗性湿疹では全身型金属アレルギーが関与している症例が存在するが,歯科矯正器具が原因であったのは自験例がはじめてである。難治例では金属パッチテストの結果を基に原因金属の除去対策を試みる必要がある。
jp (code pays fourni par la source)